平和祈念展示資料館 戦後の過酷さを知る

平和記念資料館

ビルの中にあります

新宿駅からちょっと歩いたビルの33階にある戦争に関する博物館。
ビジネスマンたちに混じってエレベーターで昇っていきます。

中は兵士、抑留、引揚げの3テーマに大きく分かれていますが、特に戦後の抑留と引揚げに関する資料が多いです。

展示物や解説の他に、その当時の動画や写真を編集した6分ほどの映像があります。

また1時間に1回のシアター上映があります。こちらは30分ほどで入退場は自由にできるようになっています。

学校の学習に使われているようですが、確かに小中学生でも分かるようになっています。

平和祈念展示資料館 感想

戦争の傷跡…なんてものじゃない凄まじさ

平和記念資料館

これは”兵士”の展示

全体の感想として、もう観ていてつらくてたまりませんでした。

丁寧で分かりやすく書かれた説明が、余計にその状況を想像させやすくしているんですよね。

さらに、中はこざっぱりと綺麗なので、戦争から受ける暗いイメージもあまり感じることがありません。スタッフさんも柔らかい感じでしたし。

そんな中、展示されている物、解説、写真、映像、全てが厳しく、つらい。

語彙が貧弱すぎるのがもどかしい程につらくて精神的にダメージを受けました。
でもとても大事で、忘れてはいけないことですね。

シベリア抑留の苦難に絶句

平和記念資料館

模型や再現人形もあります

つらいです。

だまし討ちのようにソ連に侵攻されて、またさらにだまし討ちで強制労働に従事させられる。
ご飯も服も満足になく、住むところも衛生面も劣悪で、ノルマの課せられた重労働、しかも極寒の地。

きつかったのは、抑留者が空腹に耐えかねて長袖の袖を切って売り、食料にかえたという解説。寒さより空腹に耐えかねたと。
その服の復元も展示されていました。
極限すぎて唖然とします。

平和記念資料館

抑留者で結成した劇団の旗

彼らが作ったというスプーンも並んでいました。
どんな気持ちで作ったのか……

抑留者が娯楽のために作った麻雀牌や将棋を見て泣きそうになりました。
少しでも楽しめていればいい、束の間心安らかでありますようにと、心がいっぱいになりました。

引揚者の厳しい状況

こちらは大陸に渡った民間人の戦後です。
これももう観るのが本当につらかったのと、次の一文に憤りを覚えました。

日本政府が海外にいた人々をそのまま現地に定着される方針を取ったことで、民間人の引揚げ政策は後回しにされました。

平和記念資料館 解説パネルより

軍人・軍属に関してはポツダム宣言で速やかな帰国がうたわれていたといいます(まあそれでもシベリアに連れて行かれた人が多かったわけですが……)。日本てこんなに国民に冷たい国だっけ……

平和記念資料館

ここもつらい話が続きます

引揚げ時の衰弱死、集団自決、あえて知りたくない事実をこれでもかと突きつけられます。

著名なマンガ家たちの描いた引揚げの絵も飾ってありました。赤塚不二夫やちばしげるや上田トシコ等々。

ここで一番悲しい気持ちになった写真がありました。飯山達雄撮影。

撮影不可だったので字で説明しますが、2~3歳くらいの男の子がうつむきながら、飯ごうでご飯を炊いているらしい大人(数人。大人といっても20代くらいの若者っぽい)の前にちょっと離れて立っています。

平和記念資料館

引揚げ時の再現

その解説には”朝飯を炊く匂いに誘われて孤児が近づいてきた。だが、大人たちは一粒の飯も与えず、さっさと飯ごうをさげて引きあげていった”とあり、うつむき加減もあってものすごく可哀想になってしまった……

写真や絵に登場した人や子どもがその後平和に生きていけてますように。そんな風に思いました。

企画展もあります

私が行った時は「シベリアの記憶 家族への情愛~香月泰男展」を開催していました。
香月泰男はシベリア抑留も経験した洋画家で、戦後作品を発表しました。山口県長門市に香月泰男美術館もあります。

その香月泰男の作品はリトグラフ(版画)が多く展示されていて、その絵の性質上、黒っぽいものが多いです。
特にシベリヤ・シリーズと題された版画作品群は死そのものでした。怖かったです。

母子像という戦争とは関係ない作品もあるのですが、やっぱり黒っぽい色使いだったので、それまでの戦争のテーマと相まって「ちいちゃんのかげおくり」を連想してしまい、やっぱり悲しい気持ちになってしまいました。

他の絵はどんなのだろう。

ちょっとゆるいコーナーもあります

平和記念資料館

悲しみを体験する場所

最後に、こんなテーマの施設でも少し力の抜ける部分もあるという事をご紹介。

体験コーナーと題した場所では、兵士が持っていた荷物を入れたリュックを持ったり(重さ20kg!)、飯ごうを持ったり、シベリアで抑留者が自作したスプーン(おそらく複製)をさわったりできます!

さらには、抑留者の格好をして記念撮影だってできるんです!

……うん、こんなに複雑な記念撮影はそう無いと思います……

あとは、スタンプも押せます。
館の一押しは黒パンスタンプらしいので、ぜひ。
……こんなに切ないスタンプもないですね……

所要時間/滞在時間

私は多少サラッと観たところもあって1時間半でしたが、もっとじっくり観て、映像やシアターまで含めれば2時間半ほどかかりそうです。

サラッと観るなら30分くらいでしょうか。

バリアフリー

33階まではエレベーターですし、展示室内は段差もないので問題なく観られます。障害者用トイレは施設内にはないですが同じビルの1階にあります。

乳幼児関係

同じく施設内にはないですがビル1階にオムツ替えシートがあります。

体験

月に1回、語り部の方が自身のお話をする回があります。
他にも戦争に関連する上映・上演が行われることもあります。

カフェ・ショップ

特にありません。

近隣のこと

ニコンプラザ新宿/新宿ニコンサロン、リコーイメージングスクエア新宿、東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館があります。
この3つは方面も同じなので一緒に観やすいです。歩いて5分ほどの圏内にあります。

少し離れて方角も異なりますが、文化学園服飾博物館や小さな貝の博物館もあります。

外国人向け

展示のごくごく一部に英語が併記されていますが、ほぼ全てが日本語解説のみです。
なので英語対応の無料音声ガイドを借りるのがおすすめです。

パンフレット、ホームページは英語版があります。

平和祈念展示資料館 基本情報

住所

〒163-0233 東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビル33階

電話番号

03-5323-8709

開館時間

火〜日
9:30~17:30 ※入館は17:00まで

休館日

月曜日 ※祝日の場合は開館し翌日お休み、夏休み期間は除く
年末年始(12/28~1/4)
新宿住友ビル全館休館日

入館料

無料

アクセス

都営大江戸線 都庁前駅から徒歩3分
東京メトロ丸ノ内線 西新宿駅から徒歩7分
JR線/小田急線/京王線 新宿駅(西口)から徒歩10分

33階行きのエレベーターに乗ってください

設備

無料ロッカー

資料館にはないですが、ビルの1階に以下のものがあります
車いす用トイレ
おむつ替えシート
※入って右側と左側両方にあるのですが、左側は区切られていない喫煙コーナーがあるので右側のトイレに行く方がいいです

Wi-fi

なし

写真撮影

ホームページ

http://www.heiwakinen.jp/index.html

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